運命線上のφ 体験版 【感想・レビュー】
こんにちは、裏か太です。
書こう書こうと思っていたこの感想記事。
やっとこさ載せることができます。
というわけで、運命線上のφ 体験版の感想です。
まず、この作品はシステムが特徴的でして、これは公式サイトの方で紹介されていますが、抜刀システムや手帳システム・おさわりシステムなどがありました。
それらは確かに面白くて、予想以上に効果的に機能しているように思えました。
が、しかし、です。
今作においての最大の特徴は、そんなところには全くないわけです。
それら斬新なシステムのほうに目が行きがちではありますが、あんなもの、作品を彩る一要素でしかありません。
自分もプレイする前はシステムばかりを気にしていましたが、プレイ後はもうそんなことはどうでもよくなっていました。
では、何が、今作において素晴らしかったのか。
それは、主人公の扱い方です。
抜刀システムによって判明することのひとつに、主人公が2種類いるというものがありました。
探偵と剣豪です。
この現代において、探偵と剣豪などと自称しているわけです。
その妙な看板にたがわず、彼らは2人とも変質的な性格をしていました。
1人称の地の文の語り口もおかしいですし、セリフにしても「何言ってんだこいつ」って感じのことをのたまっているわけです。
けど、実際のところ、このくらいは別に珍しいことではありません。
だいたいのエロゲ主人公は、極端に無個性か極管に個性的か、そのどちらかであります。
最近の特徴的な主人公としては例えば「ハローレディ」なんかは話題になっていたような記憶があります。
今作において、主人公が妙な性格をしていて、しかもそれが2人いる。
この、2人、というのが、とても面白かったです。
つまり、2人ともそれぞれ妙な人間であるのにもかかわらず、探偵のほうは健全な関係を周囲と築き、一方で剣豪のほうはけっこうな距離を置かれている。その感じが面白かったのです。
これは実際にプレイして体感してほしいところであります。
探偵のほうをプレイしているときに「わーい、探偵さんだー」「頼りにしてますよ、探偵さん」ってな感じで慕われていたのに! 剣豪のほうでのそっけなさときたら! プレイしていて泣きそうになってしまいました。
そもそもエロゲなんてのは変なやつの集まりみたいなもんで、それは暗黙の了解で気にせずプレイするところです。
なのに、剣豪さんのあの扱い!
……これだけだと、何が面白いのか、さっぱりですね。
えー、ようするにですね、主人公を突き放して書いているぶん、それはストーリーが客観的に書かれているということで、視点が複数あるという点も含めて、きっとこれから俯瞰的で大きな物語が始まるのだろうという、そういう予感が自分の中で膨らんで膨らんで、ラストへの道筋への非常に期待が大きくなったということです。
端的に言えば、主人公のためのストーリーではなく、ストーリーのための主人公であるということを、強く感じさせられたのです。
分類するならば、運命線上のφは、キャラ萌えゲーに見せかけた、シナリオゲーである、っぽいです。
単純に体験版のシナリオの中にも謎らしきものが散りばめられているので、それだけでもシナリオ重視っぽくはあるのですが、そうやって謎を見せただけで実際にはつまらない自己妄想文章を読まされるパターンもあるわけで、しかし今作の場合、主人公の扱いからして上手いので、たぶんそうはならないだろうと思われます。
あと、これはどうでもいいかもしれないですけど、シナリオの人はミステリが好きな人なのかなーと思いました。
作品が始まってすぐの分岐でバッドエンドがあります。
結局なにもせずに島から帰るというエンドです。
なんとなく、かまいたちの夜を思い出しました。
そもそもわざわざベタなミステリの舞台を用意して、それを小馬鹿にしたような、まさにアンチミステリてきなことをやっている時点で、やっぱりたぶんミステリ好きなのだと思います。
たぶん。
そんな感じ。
Hシーンは2人。HCGは3枚。
リーニャのシーンは「+リーニャ」パッチを使用することで見られるようになります。
いきなりの牢屋にはビックリしました。
このときの主人公のリアクションもすごくいいなーと自分は思いました。
変な奴という側面と、なんとなく凄そうな奴という側面の、両方を垣間見ることができました。
以上。
いつもはプレイ後すぐに感想を書くんですが、今回はけっこう時間が経ってから書きました。
自分としてはプレイ直後のほうが書きやすかったような気がします。
これを読んでいる人からしたら、だからどうした、という話ではあると思うんですけど。
とにかく、運命線上のφ、面白かったです。
いろいろ言葉をこねくり回しましたが、言いたかったのはそれだけです。
発売日は10月31日。
マスターアップ済みであります。
それでは、今回はこのあたりにて。
過去記事
運命線上のφ(Lumpofsugar) の、OPを見て。――砂糖、甘い、夏。 (07/27) 運命線上のφ(Lump of Sugar) の、公式サイトがオープン済みです。 (06/05)(ランプオブシュガー公式HPより)
- 関連記事
-
|
エロゲ関係の他サイト 新着記事 ※黄色はリンク先にて同名タイトルをクリックで記事へ。
|
|
|
メーカー公式サイト 更新情報 ※黄色はHPで、赤色はブログ。RSS配信しているメーカーのみ。
|
|