ゴールデンマリッジ (ensemble) 体験版 【感想・レビュー】

ゴールデンマリッジ4

ensemble最新作「ゴールデンマリッジ Golden Marriage」体験版をプレイし終えたので感想を書こうと思います。


魔女こいにっきに続いて2夜連続、個人的にはLove Sweetsとあわせて3夜連続の感想記事となります。
体験版につぐ体験版でもう楽しいやら疲れるやら。3種3様の世界観が頭の中で混ざり合って飽和寸前ですよ。

この「ゴールデンマリッジ」、シリアスか日常系かで言えば日常系の話でありまして、つまりは「魔女こいにっき」よりは「Love Sweets」よりの内容となっているのですが、その風味はまるで違うものとなっていました。

なんといえばいいのか……さらさらとした手触りといいますか、べたべたした感じがまったくなく、プレイヤーと一定の距離を置いた物語といった感じで、読後感はさっぱりとしています。
第一話、第二話、……、といったようにアニメのような形式で話が進んでいくことや、ストーリーに寄り道がなくトントン拍子で進んでいく様子がまた、エロゲをしているという感覚からプレイヤーを遠ざけます。
主人公が超のつく金持ちであるという設定であったり、彼の語り口の中にその心情の占めるところが少ないことであったり、そういう彼の性質は、プレイヤーとの同化を全力で拒むものであります。
ヒロインたちにしても主人公に深く入り込んでくる様子はなく、かと言って彼女たち自身の感情が強く示される場面もなく、つまりこちらの感情に強く訴えかけてくるようなことはしてきません。

そういった要素により「ゴールデンマリッジ」は恋愛ものというよりはホームドラマものという傾向が強いように思われました。
エロゲという形式をとっている以上、もちろん恋愛的な部分も今後出てくるでしょうが、きっとその歳も下地にはホームドラマ的なものが敷かれているのだろうと思われます。

一条寺透子と偽装カップルになってデートらしきものをしてみたり、天谷玲に初対面一発目で求婚されてみたり、そういうラブコメ的なお話が続けさまに繰り広げられました。
しかしそこにはラブの要素もコメの要素も薄く、どことなくのんびりとした雰囲気が漂っています。
結果としてホームドラマめいた独特な空気感を醸し出すに至っています。

そういったもろもろの独特さの象徴的な場面が体験版の最後のところにありました。
地震で寮が崩れたから主人公とヒロイン達で共同生活しよう!
……んな馬鹿なって感じです。

いや、別に、その話の流れ自体が妙だということではありません。
ただ地震の描写がなぜかすごくシリアスな感じだったんですよ。画面全体を振動させて登場人物たちも大いに慌てて……。
それなのに次の瞬間には明るい声で「さてはてこれからどうなってしまうのか!」てきなナレーションが流れて、「次回、第三話『モタザルモノノナヤミ』……どうぞ、お楽しみに!」。
どんだけ切り替え早いんだよ! ってな話です。
しかもそうして始まった三話では、地震の詳しい状況なんてのは毛ほども触れることなく、一緒に住もう! って。
こんなに雑な扱いを受けている地震を見たのは初めてかもしれません。
いや、雑な扱いなのは別にいいんですよ。
ただ今回の場合、一端地震をシリアスなものとして受け止めさせたうえで、雑に扱いだしたわけでして。
自分はもう笑ってしまいましたよ。
この間抜けな感じは「ゴールデンマリッジ」のデモムービーを観たときに感じたものとまったく同じです。
つまり期待通りというわけです。
このアンバランスさがたまらんわけですよ、はい。


あとは、そうですねー……ここからは画像も交えて話そうかと思います。

上品!!
ゴージャス!!
まさにゴールデンマリッジという題名そのものな感じの絵面です。
ゴールデンマリッジ5

登場人物紹介。
左から順に……。
一条寺透子(幼馴染・上流家庭・主人公の家に半分入りびたり・主人公以外には引っ込み思案・株取引)
天谷玲(転校生・クラスメイト・中流・ヴィオラニスト・プロ志望の上昇志向・おおらかさと熱血が混じっている)
エルヴィラ・リーフェンシュタール(母・そのくせにエロい・血は繋がっていない・優しくて強いという感じ・学園理事長)
ゴールデンマリッジ9

島影瑠璃(先輩・バイト仲間・きさく・まじめ・家族との軋轢がありそうな予感)
丹下花純(後輩・バイト先では先輩・無口ではないが大人しい・貧乏・親不在で一人で妹弟を養っている)
春日野紫子(先輩・おっとり・上品・威圧感・執行部会長・島影とは仲が良さそう)
ゴールデン10


バイト先の様子。
大人の雰囲気のある欧風レストランです。
その名もリストランテ・アルス・ノーヴァ。
主人公は料理が好きなのだそうです。
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ゴールデンマリッジ6


上の2枚からも見て取れるように、「ゴールデンマリッジ」は時間帯の変化にとても敏感なエロゲです。
朝、夕、夜、それぞれに対応するCG差分があるエロゲというのは別段珍しいものではありませんが、このエロゲに関しては、その描き方がうまいせいか、時間帯の移り変わりを特によく感じることができます。
下の2枚の、1枚目は夕方のレストランで、2枚目は朝の登校時の学校の廊下です。
ゴールデンマリッジ20
ゴールデンマリッジ17

また夜の描写がうまい!
夜のあの湿った空気の匂いがこちらまで漂ってくるようです。
1枚目が河川敷で、2枚目がテラスです。
テラスからは山が見え庭が見えます。屋根の下にいながらにして開放的な気分に浸れます。
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ゴールデンマリッジ12


1話「モテルモノノナヤミ」
ストーリーの導入部分。主人公の境遇とか。一条寺と偽装デート。
ゴールデンマリッジ18

2話「十月綺想曲」
天谷玲登場。全編通して彼女中心。コンサートがあります。
ゴールデンマリッジ7

3話「モタザルモノノナヤミ」
丹下花純が中心っぽい。この話の途中で体験版は終了です。
ゴールデンマリッジ8


何気に頻度の少なかった学校での一場面。
バイト先の制服とのギャップがいい! 胸!
ゴールデンマリッジ13


望月久美。
常に主人公の安全を気にかけています。
決してかわいい風貌をしているわけではありませんが、彼女が作品全体を引き締めてくれていました。
彼女がいなければ、作品は空中分解を起こしていたかもしれません。
ゴールデンマリッジ14


体験版を最後までプレイし終えると、公式サイトにて、FLASHドラマが見られます。
本編ではまったく出番のなかったマリーカ・フォン・ヴィッテルスバッハの姿をうかがうことができます。
あと、本編は「これから共同生活が始まる!」というところで終わってしまったので、みんなでワイワイとしているところを見ることがあまりできなかったのですが、このFLASHドラマではそれを存分に見ることができます。
お風呂ではチラッとおっぱいも見られます。
ゴールデンマリッジ2
ゴールデンマリッジ3
ゴールデンマリッジ1


導入部分の動画。
オスカーワイルドの言葉は「ゴールデンマリッジ」全体のテーマであると言えそうです。
ちなみにオープニング等のきちんとしたムービーはなく、Hシーンもありませんでした。
ゴールデンマリッジ16
ゴールデンマリッジ15


……と、こんなところですかねー。
体験版部分はあくまでキャラ見せといったところでしょうか。
共同生活が始まってからが本番、という感じがすごくします。
あとは何といっても地震の扱い方が面白すぎて、あれがゴールデンマリッジすべてを表しているような気すらします。
ということで、上の方でだらだらと述べ続けた感想を一言でまとめてしまえば……

上品&アンバランス!!!

であると自分は感じました。
悪いアンバランスさではなく、心地よさを感じられるアンバランスさです。
だから自分はこの「ゴールデンマリッジ」を気に入りました。
まあデモムービーの時点でだいぶ気に入っていたので、それが加速されたというだけですかね。


では、このへんで「ゴールデンマリッジ」体験版感想を終わりたいと思います。
最後に体験版と同時に公開されたOPと体験版視聴ムービーを載せて……さようならー。



「ゴールデンマリッジ Golden Marriage」

発売日
 2014年5月30日

原画・キャラクターデザイン
 早川ハルイ

サブ原画
 了藤誠仁

企画・メインシナリオ
 たにかわたかみ

シナリオ
 assault おくとぱす 北川 晴

初回限定版には「マリーカ攻略パッチ」「Golden Marriage サウンドトラック集」がつきます。
予約特典には「Golden Marriage 設定資料集」がついてきます。


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これらの素材を他へ転載することを禁じます。(C)WillPlus/ensemble

(ensemble公式HPより)
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[ 2014/04/12 20:18 ] 感想・レビュー | TB(0) | CM(0)

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